「耳鼻咽喉科ってがんも扱うの?」と思われるかもしれませんが、わたしが長く勤務した広島大学病院では、耳鼻咽喉科・頭頸部外科が正式な標榜科目でした。
広島県内のいろんな病院から紹介を受けて、たくさんの患者さんの診療に携わらせていただきました。
耳鼻咽喉科が扱うがんは、食べる、声を出す、息をするなど、生活の質(QOL)に関わる場所が多く、早期発見、早期治療がとても大切です。
耳鼻咽喉科がかかわる癌として代表的なものは、
- 舌がん
- 咽頭がん
- 喉頭がん
- 口腔がん
- 甲状腺がん
- 耳下腺がん
- 顎下腺がん
- 副鼻腔がん(上顎がん、篩骨洞がん、蝶形洞がん、前頭洞がん)
- 鼻腔がん
- 聴器がん(外耳がん、中耳がん、内耳がん)
- 原発不明頚部転移がん
があります。
咽頭がん、喉頭がん、口腔がんはタバコとお酒がリスクとなりやすく、これらの量が多い方は要注意です。
世の中で検診は普及しつつあり、胃がん検診、大腸がん検診などよく耳にしますが、頭頸部がん検診という言葉はほとんど聞くことはありません。その他の臓器に比べて早期発見につなげる機会は、まだまだ低いと考えます。
クリニックでこれらの病気を治療することは困難です。しかし、早期で見つけて適切な病院に紹介することで、患者さんの健康を少しでも守ることができると思っています。
がんかもしれないと思って病院を受診するのは怖いと思います。しかし、早く見つけることができれば、治る確率もQOLを維持する確率も上がるのです。
勤務医の立場からも早期がんの方が治しやすいのです。
のどのいたみが長く続く、声がれがつづく、首にしこりがある、口の中になにかできものがあるなど、何か気になる症状があればお近くの耳鼻咽喉科で診察を受けていただければと思います。
当院では視診、触診、鼻咽腔ファイバー、喉頭ファイバー、頚部エコー、副鼻腔CTを用いて、頭頸部がんを見逃さないよう努力いたします。








